「アズマン=シンガー的思考(仮)」という概念を説明し直してみる
先日の日記*1で書いた「アズマン=シンガー的思考(仮)」という概念は、オイラの説明が悪くて分かりにくかったらしい。申し訳ないので、改めて説明。
要するに、
5月のTBSラジオ「Life」で東浩紀氏が仰った、この考えを一語で言い表したいのである。
自分がもっとも崇高だと思っていることを馬鹿にされても、いかに蹂躙されても耐えるってことが、ヨーロッパの自由主義というものの本質であって、当てはめるべきだと*2。
(中略)
今のシンガーの立場ってのは共感呼ばないですよ、おかしいもん。でも人間的な共感を超えたところまで、思想ってのは行くんですよ。だからこそ普遍性を持つわけ。
(中略)
日本で「政治的な発言」と呼ばれてるのは共感のロジックですよ。「俺もかつてフリーターだったから他人事じゃないんだよね」とかってやつ。だから、「自分は派遣労働者なんだけど、派遣切りは正しいと思う」とかっていう奴が現れて欲しいわけ。派遣切りが正しいかどうかは関係ないですよ、ひとつの例なので。しかし、思想というものはそういうことを可能にするんです。
東氏の発言をほぼそのまま載せてみたので、これで誤解なく通じると思うのだが…。それでも念のため言っておくと、派遣切りのくだりは例として挙げられたにすぎない点には十分留意のこと。すなわちそこのみに言及したコメントはエントリの主旨に反したものであるので要注意のこと。