確かに昔は今より物騒だったのだろうけど。

2月15日の毎日朝刊に、少年犯罪データベースの管賀江留郎さんが寄稿されています。

「昔の方が事件は多」かったという管賀江留郎さんの指摘はもっともであるし、その認識を広めることには賛成するのですが、「挨拶は殺人の始まり」「家族も一緒に住まず事務的な会話だけの関係にすれば、殺人はほぼなくなるかも」ということをいきなり書いてしまうと、刺激が強すぎてアレルギー反応を示す読者も少なくないのではないかと心配もします。毎日あたりの読者は自分と違う意見に対する耐性が低そうですから。いやこれも単なるイメージでしかないんですけど(汗。

昔は今より殺人が多かった理由ってのは、たぶんひとつだけじゃないと思うわけです、氏の著書に目を通さないで言ってしまうのも変な話ですけど(汗。だから幾つか考えられる原因のうちから、口当たりが良さそうなものを先にチョイスして挙げると、読者の食いつきも良くなって戦略的にはグッドなのかなあとか。

以下、ぼくの単なる思い付きを書いていきますけど、たとえば「昔は皆貧しかった」ということは犯罪の発生件数に影響していないでしょうか。カネがなければそれ目当ての人殺しも増えるし、それが影響して世相が荒む、なんてことも考えられるかもしれない。
あと、テレビが犯罪を抑止する方向に働く可能性。ニュースやドキュメンタリーで犯罪被害者の家族が涙ながらに語る映像を見た視聴者が影響されて、「人を傷つけたり殺したりするのは良くない」という規範意識が強まるとか。もしこの予想が妥当ならば、テレビが普及した現代のほうが人殺しは減っているという意見は説得力持って迎えられるかもしれないわけです*1

*1:本当は「ひぐらし」みたいな残虐アニメもその残虐さゆえに視聴者を犯罪から遠ざけるという可能性も無くは無いと思うけど、さすがに一部の層には受け入れられそうに無いのでこっちの展開は別の機会に取っとく。