『論座』7月号
特集は「格差、保守、そして戦争。」このタイミングで小林よしのりと雨宮処凛をキャスティングするってことは、当然先月号の赤木智弘論文へのリアクションがあるわけで。
小林氏はいまの若者がおとなしすぎることに苛立ってるように感じる。
「ネットカフェ難民」みたいな人は、軽犯罪でもいいからどんどん犯せばいいんだよ、抵抗の手段として、留置場をいっぱいにしてしまえばいいんだよ。(31〜32頁)
この発言を字義通りみれば暴論なんだけど、よしりんが言うとなんか腑に落ちるというか、いや俺はしないけどね、軽犯罪*1。
あとこの部分も印象的。
閉塞感を打ち破りたいという感覚で戦争を起こすには、相当の大不況にでもなって、国がとことん疲弊するような状況にでもならないと無理でしょう。(35頁)
実際いまの安定した生活を守りたい層が大多数である限り、かれらの利益を守るという意味で戦争は回避されるだろうし、貧困層が戦争を切望してもするだけ無駄ってこと。
でもそう考えると、赤木氏はどうやって戦争状態を引き起こそうと考えているのだろう? 貧困層が世の中を動かすという意味では無力であると、自ら認めているのに。というか、赤木氏は現状を変えるためには具体的にどうすればいいと考えているのだろうか。それが解らない。