コミケに対する「全然わかってない」意見を、存在は許しつつも批判はする

前回の日記で、こちらのご意見を許容はする、と書いたのだが、批判をしないわけではないので、今日はトコトン矛盾点を突き上げてやろうという趣向。まず、この人の主張の一番間違ってるところを端的に述べると、
彼の提案は思い込みや妄想しか根拠がないので、マトモに採用するに値しない。
という点である。まあ、

実現性を無視して私案を述べる

と予めことわっているので、それで終わっていれば別段非難されるいわれもないのである。無視すればいいだけのことであるから。ところが、後からつけられたらしい補足というか言い訳というか、その部分が蛇足というか一言多いというか。

私は文藝部出身なんで、高校時代からコミケ通いしてる知人は何人もいるの。で、彼らが「参加者」の自覚なんか持ってなくて、百貨店のバーゲンに乗り込む80年代の主婦と何ら変わらないメンタリティでコミケに臨んでいることを目の当たりにしてきた、という体験がベースにあるんです。

これ、この人の個人的な体験ですよね。そんなもの一般論の補強にまったく寄与しないことなど常識中の常識じゃないか。だから、

とにかく、現実に一般参加者のかなりの割合がコミケを入場無料の巨大な同人誌即売会と認識していて、お祭りの観光客の気分で集まってるわけでしょう。

こういう何の根拠も無い妄言を吐いてしまう。「一般参加者のかなりの割合がコミケを入場無料の巨大な同人誌即売会と認識してい」るだなんて、どうしてわかるの。自分は人の心が読める超能力者だ、とでも言うの?w
あとこの人、自分が思ったことと同じ考えを他のすべての人も考えてるんだ、なんてこと思ってるみたい。

高校の文化祭で文藝部の冊子を売った自分の経験からいうと、実際それ(引用者註:立ち読みばかりで買ってくれる人がいないケースのこと)じゃ満足できないよ。

あなたはそうだろうけど、ほかの人がそうだって証拠はあるの?

人口密度が上がって売れ行きが上がるなら、その方がもっといい。だから店番をやってる間、「もっと混雑しろー」って思ってたよ。

あなたはそう思うだろうけど、ほかの人がそう思うって証拠はあるの?

撤収後の飲み会で「今日はガラガラで、本を手に取ってくれた方がじっくり立ち読みできてよかったよねー」みたいな話もあったような記憶があるけど、それが発言者の100%純粋な本音だったと私は思わない。

彼の発言を聞いたあなたはそう思ったのだろうけど、あなたが思っただけで、彼が本音を言ってないという証拠はあるの?
とにかくこの人の話は、自分の経験が絶対だと思っているところが非常に見ていて痛々しいし、読者に対してマイナスの効果しか無いと思わざるを得ない。