朝ドラ「つばさ」はやっぱり面白い

7月に入って折り返し点過ぎた。埼玉が舞台ってことでも期待はしてたんだけど、それ以上に予想の斜め上を行く演出にやられちゃってる感じ。
今週は出演者が劇中劇をやるのだけど、今回やる泉鏡花の『婦系図』を、まず週の前半にその内容を出演者が寸劇モデルで紹介するわけ。で、週の後半にはお客を入れて作品中の舞台で演じるという、ちょっと複雑な構造になってる。ちょうど「ちりとてちん」で使われた手法を思い出してくれると分かり易い。
で、前半の寸劇モデルと後半の舞台本番、中村梅雀が両方で同じ役を演じているのだけど、前者は出演者の脳内で再生されている想定だから、いきおい演技は大袈裟なものとなる。ここで演出がかなり冒険していて、梅雀に歌舞伎の「見得」を切らせてるわけ。これが思わず笑ってしまった。や、本物の歌舞伎役者に現代劇で見得切らせるって普通ないでしょ。それはどうやったってギャグになるわけで。でもこの作品、役者に対するステレオタイプをあえて突っつく感じというのか、それが絶妙なんだよね。
で、後半の舞台本番になるわけだけど、梅雀は今度「芝居の素人が演技にチャレンジするという」設定をこなさなければならない。これがまたすごく雰囲気出てて、「和菓子屋の親父がリキんでカタい演技になってる感じ」というのをよく出してた。このへんも良かった。
どうでもいいけど、NHKが朝ドラのタイトル決めるとき、時々数年前にウケたアニメのタイトルを拝借するのは何とかならんのかw