特急田中3号 #1 13日TBS

話題の鉄ドラマ。KAT-TUN田中聖を起用したのは正解かも。なんかジャニーズらしくない「こっち陣営の仲間」的なニオイがするから。


さて。その田中聖演ずる主人公田中一郎は、「鉄」とは無縁な女の子大好きナンパ大好きの大学生。ところがひょんなことから鉄道サークルに入るこことなり、栗山千明演ずる鉄好き女性目黒照美との恋模様も交えつつ、田中が「鉄」に感化されていく過程を描く趣向。
おそらく主人公田中が鉄道にのめり込んでいくようすは、視聴者のそれともリンクするはずである。金曜22時にテレビを観ているのは鉄オタばかりとは限らない(むしろ濃い鉄オタほどこの時間にテレビを観ないと思われる)。そういった視聴者をどうやって鉄道的趣味に引きずり込むか、というのも製作者の課題であるわけだ。
そう考えると、田中が目黒を駅で追いかけるシーンはそこへの導入としてはまことに秀逸である。「鉄」でない一般人が通勤電車に関して欲する情報といえば「運賃」「乗り換え」「所要時間」といったところだろう。車両はどこ製で何年製造、駆動方式は何で台車やパンタの形状はいかがか、なんてことは考えもしない。
だからいきなりそういったディープな情報をドラマの中に詰め込んだところで、劇中に出てきた女子大生の如くドン引きされるのがオチ。その点からするとサークルの先輩桃山の、「乗車位置からすれば彼女は明大前下車で下り井の頭線へ乗り換え。われわれは後から来る快速に乗れば彼女が乗る電車に追いつける」という助言は一般人にも分かりやすくて、第一回をおそるおそるみた視聴者に「これなら私にも楽しめるかも!」といった感想を抱かせるには成功だったと思う。


ともかく、うまいことグループ交際状態に持ち込んだところで次回につづく。通人向けでもあるが初心者にも楽しめる*1小湊鉄道が登場だそうだから、期待大。

*1:車両的にも旧めのキハだったりで面白い反面、車窓の風景が綺麗だとかいう分かりやすい要素も持っているし、温泉やハイキングなどアウトドアな楽しみ方も出来る。