ピンク・レディーといえば

ぼくが幼稚園くらいのころには、教室がミー派とケイ派に二分していたと思う。ぼくもどっちがいいかで女子と派手な口喧嘩をした記憶がある。

一番印象に残っているのは「サウスポー」。
当時男の子のヒーローは王貞治で、女の子のヒロインはピンク・レディーだった。もちろんそんな分類は大人の勝手な押し付けだから、別に両方好きでも何の文句を言われる筋合いもなくて、ぼくにはどちらも天秤にかけられるようなものではなかった。

ところが。

背番号1の すごいやつが相手
フラミンゴみたい ひょいと一本足で

ぼくの大好きなヒロインとヒーローが戦うだなんて!テレビから流れる歌声に、ぼくの幼心が複雑に揺れ動いていたのを覚えている。

本日、ダブルユーがこの名曲を歌っていた。あのころを知らない十代の彼女たちにこの気持ちを理解するのは難しいだろうが、マウンドに立つ可憐なエースの輝きはそこにあった。