フェミニズム

についてchikiさんが書いていた。「右傾化」等にについては割愛で勘弁されたく。
http://d.hatena.ne.jp/seijotcp/20040507#p1
フェミニズムジェンダーフリーも女性だけのものではない。なのになぜそれらを支持する男性は少ないのだろう? この言葉によって救われる男は少なくないはずなのに。

イムリーなことに5月7日「アクセス」で藤井誠二麻木久仁子がこんな話をしていた。藤井は欝とか自殺とかのカウンセリングをしているところを手伝っているそうなんだが、社会人男性からの相談が多いらしい。死にたいなんて話もあるんだそう。

藤井:リストラされたり会社が倒産したりしているのに誰にも相談してない。家族にも同僚にも親しい人にも。それらには弱みを出しちゃいけない、自分でそういったものは抱え込んで解決しなければいけないんだ、という価値観が共通してるんです。これは「男らしさ」の弊害と思うんですね。男って社会の中で「出世しなさい」「勝ち抜きなさい」「いい学校行きなさい」「女を守りなさい」「家庭の主として一生懸命やっていきなさい」そういうプレッシャー高いじゃないですか。社会から男性として生きる期待のされ方が「誰にも相談できない」「自分で抱え込む」といったパーソナリティを作っちゃうんじゃないかな、とカウンセラーの方々はよく言います。

社会は男が休むことも抜けることも許さない。その結果追い詰められて自殺してもなお逃げたことへの非難から逃れられる保証はない。女性に対する圧力は弱まってきてずいぶんのびのびとしているように見えるのに*1。さらに。

麻木:年代が下がるとそういうのは変わるかと思ったらそうでもない。
藤井:そう思ったんだけど、われわれの世代もそういう価値観を持っているということでしょう*2。小さい頃から刷り込まれてきた結果だと思うわけです。中高年の男性たちを救うためには気軽に相談できるクリニックや会社内の相談機関を充実させていくしかない。

おそらく二十代、いや十代までその価値観は浸透している。現状では教育に期待できない以上、個別のカウンセリングに頼るしか今はないし、将来の展望も暗い。

繰り返すが、ジェンダーフリーは女性のみならず多くの男性を苦しみから解放するはず。ぼく自身もたぶん解放される。だからぼくはこれを支持したい。でもその一方で旧来の価値観に支えられているマリみてとかメイドさんとかに萌えている自分がいる矛盾。

ど う す れ ば い い ん だ _| ̄|○

*1:実際はそうでもないのかもしれないがぼくは女ではないので分からない。少なくとも昔に比べればずいぶん変わってきてないだろうか。

*2:藤井誠二は1965年生まれ。